東野圭吾著 「幻夜」

自殺した父の通夜が明け大地震に襲われた朝、水原雅也は梁の下敷きになっていた叔父を手にかけた。現場を若い女に目撃されたようだが、その女は警察に通報する様子がない。そればかりか、両親を亡くしたというその新海美冬は雅也の父を一緒に火葬する手配までしてくれた。雅也は美冬の用意した白いワンボックスで一緒に西宮を離れた。

ここから綴られる数々の事件に二人はどう関わっているのか、読みすすめるごとに明らかになります。ですが続編を期待させるような、ある種の謎を残したまま話は幕を閉じます。「よみがえる『白夜行』の世界」と帯にありましたが、もう一度よみがえることに期待したくなります。